◆ あとがき ◆

〜 人生後半、まだまだこれからだ 〜

はい、完結です！　無事完結です！！
無事に終わって本当に良かった良かった…。

…とは言え、実は第１話発表の時点で全体の８割方はできあがっていまして、
あとは連載を続けていく中で月一回の更新に間に合うように各話を完成させていたので、
完結できないということはなかったんですけどね。

連載が始まった時点では、王政編となる第６話、第７話以外はほぼ完成していました。
で、王政編…ここは本当に時間がかかりました…。

これもまたファンの方には怒られてしまいそうな話なんですが、
「Introduction（制作趣旨）」で少し書いたとおり、「進撃の巨人」を知った経緯が
(1)タイアップ曲→(2)動画やまとめサイト→(3)原作という順で、
実は(2)の段階で小説を書こうと思い至ってしまい、いちばん最初にメモ程度に書いたのが
第５話後半の戦闘シーンの一部と第７話終盤の兵長に助けられるシーンでした。
つまり…その時点では、物語そのものは全く知らないという状況だったんです（！）

その後ようやく原作を読んだらマーレ編真っ只中だったわけで、
ドラクエ小説が未完なこともあってあまり長くだらだらやるつもりもなく
原作の22巻（海を見るところまで）で完結にしたいというのが念頭にありました。
さらにヒロインを死なせないためにはウォール・マリア奪還作戦前に
調査兵団から離脱させなくてはいけないんじゃないかということになって、
そうなるとどうしてもオルブド区迎撃戦までにクライマックスを持って来ないといけない。
で、最初に書いていた兵長に助けられるシーンをそこで使うことになったわけなんですが、
そこに至るまでの時系列やキャラの動きがもう本当に複雑すぎて…。

原作を何度も読み返したり考察サイトさんのお力を借りたりしつつ、
ちょうどアニメ第３期前半を放映していた時期でもあったため、それを観ながら
ヒストリアとの絡みがある第３話とあわせて加筆していった感じです。
そしたら、当初は１話で収めるつもりが２話になり、まあ結果としては良かったのかな、と…。

そんなわけで特に難しかったのが王政編ですが、そこに限らず全編を通して
「進撃の巨人」はドリーム小説化しにくい作品だというのが率直な感想です。

部活動以外の日常描写がほとんどないうえ女の子キャラが目立たないテニスや
主人公や各職業の設定と物語の大筋以外はやりたい放題なドラクエIIIと違い、
進撃の世界では公式や考察サイトさん等で日・時間単位の年表や
各キャラの動きを示した図解まで出回っていて、
一見ヒロインの入り込む余地はないようにも思えるわけです。

時間的にも空間的にも制約の多い中でどう動かして物語に絡めていくか、
挑戦であり、難しくも面白くもあった部分です。

画面（私の中では「諌山カメラ」と呼んでいます）に映らない場所でヒロインを動かすために
単独調査・潜入調査という目立たない部分で活躍しているキャラという設定を作り、
それに付随する形で白い伝書鳩が登場して結構重要な役割を担うわけなんですが、
これなんかは特に上記(2)の段階で見ていた動画が影響していますね。
アニメ版、やたらと白い鳥飛ばしてますもん（笑）

ハッピーエンドなのかそうじゃないのかよく判らない終わり方ですが、
連載中の原作が全く予測のつかない作品であるため、今後どうなっても大丈夫な
（とどのつまり、今後どこで誰が死んでも不自然にはならない）終わり方にしています。
あとはもう個人的な好みなんですが、「想い合っているんだけど一緒にはいられない」という
状況のほうが、まだまだ戦いが続いていく中で強くいられるような気がするんですよ。

当初の予定どおりこれで完結なので、この後は読者様の想像にお任せということになるのですが…。
もしかしたら、もしかしたらですが今後の展開と私のインスピレーション（？）次第では
第二部として続きを書くことがあるかもしれません。今のところ、その予定は全くないですが。

ただ、最新話を読みながら「今頃ヒロインはどこで何をしているんだろう」と想像することはあります。
ヒストリアがあの状態なので大人しく兵団に属したままでもいなさそうだし、
サシャがあんなことになってしまって何か怒りに憑り付かれたようになっているかもしれない。
育った環境から医学の知識も多少ありそうなのでそれを活かしてマーレの病院に潜伏しているとか、
最終話で死んだと思われたオリジナルキャラ達が実は生きていて一緒に行動しているとか、
色々想像できるのですが、少なくとも単独か少人数でゲリラ的な動きをしているような気がします。

で、描いてみた落書きがこちら。　→　Click　（ヒロインのイラストなので苦手な方は注意）
服装はちょっと現代的にしてみました。
ペトラの髪飾りはお団子にまとめた部分の右側（イラストだと左側）にちゃんと着けていますよ。

プロット（下書き）までも行かない、断片的なシーンのメモ程度もあるにはあるのですが、
原作が落ち着かない限りは、後々大幅な修正が必要になったり、
最悪の場合全て無駄になってしまったりすることもあり得るので、まだ外には出せないですね。
ですので、当面の間は、いち読者としてハラハラしながら原作の行く末を見届けたいと思います。

最後になりますが、極端に偏った設定の小説にもかかわらず
完結まで読んでくださった方々ありがとうございました。
オレ達の戦いは！！　これからだ！！（笑）
ああ…ドラクエも進めなくちゃな…

2019.2.24
管理人　シホ


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