History


季節はめぐり　繰り返す毎日が過去になってゆく
消えてゆくはずの想い出はなぜか少しずつ輝きを増してゆく
未来しか見えなかったあの頃は気付かずにいたけれど
立ち止まって振り返ったとき　長く確かな道のりがあった

諦めるべきものもきっとあっただろう　それでも
いつかの願いに迷いはなかった

探し続けていたものは　過ぎ去った何気ない日々の中にあった
それに気付くのはいつも　手遅れになってからなんだ
幸せは記憶を紡いだもので二度と戻ることはできないからね
だけどだからこそ人は　今日（いま）の中に救いを求める


例えば誰かが傷付いて　例えば誰かが涙して
それでもいつか無駄なものなどなかったと言える日が来るのだろうか
従わず退かず　だけどそこにある全てのものから
目をそらさずに　どんな真実も受け止めなくてはいけないよ

聞こえない叫び　数え切れない想い降り積もり
今この世界が存在するから

探し続けていたものは　過ぎ去った何気ない日々の中にあった
それに気付くのはいつも　手遅れになってからなんだ
ただそこに残された　愛すべきもの守りぬくべきものを高く掲げ
そして新たな旅路へと　一歩を踏み出してゆくだろう


人はいつも呟くんだ「もう一度戻りたい…」と
だからせめて　後悔しないよう今を生きるんだ

探し続けていたものは　過ぎ去った何気ない日々の中にあった
それに気付くのはいつも　手遅れになってからなんだ

やがては移りゆくものと　いつまでもここに変わらずに在るものと
果てしない時の流れの中　出会った者達は
いつからか歌われ続けてきた　途切れることのない歴史の名のもとに
明日に何を見つけるだろう　そして何を残すのだろう



special thanks to T.S

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