枯れ葉の詩（うた）
―冬が来る前に―


アスファルトの小路（こみち）を舞い落ちて過ぎる
秋の終わりの木枯らし
あの人のこと尋ねても　答えてはくれずに
確かめられない　何かを待ちながら

街のざわめきも　届かないこの場所
今日もひとり　想い馳せる

冬が来る前に　全てが止まってしまう前に
もう一度あなたに　会っておきたい
雪が降りそうな　この空と同じうつろな瞳（め）で
叶わない想い　今もずっと抱きしめているよ


互いに知らないまま　二人寄り添って
シャッターを切った　あの場所
あの一瞬が　いつか永遠になるようにと
今はただ　高い空へと祈るだけ

かすかな呼び声に　耳をすませば
聞こえてくる　枯れ葉の詩（うた）

冬が来る前に　全てが眠ってしまう前に
あなたの姿を　焼きつけたいの
出会えたあの場所　今はもう　誰もいなくても
あの温かさはきっと　残っているはずだから


街のざわめきも　届かないこの場所
今日もひとり　想い馳せる

冬が来る前に　全てが止まってしまう前に
もう一度あなたに　会っておきたい
いつか粉雪が　この街を覆いつくしても
寒い空の下　ひとり夢を温め続けてる



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