LIFE


浅い眠りが続いて　目覚めた朝には
何故だか睫毛が濡れていた
はじめからそんなものはなかったのかもと
幻想に似た感覚だけが残っていた

許されたとでも思ったのだろうか
時が色褪せようと忘れはしない
夢中だった日々も　この痛みも

今　君に伝えたいのは　感謝でも後悔でもない
離れたところで眺めていればいい
何にも縛られず　あるがまま走り続ける私を
伸ばしたこの手に何一つ掴めないとしても


君を追いかけて辿り着いたこの場所に
あの頃の君は　もう居ない
私はもう知っている　ここにはあの頃
望んだ幸せな結末などないことも

同じ輝きをと　ただ願っていた
こんな未来が来ることも知らぬまま
眩しいはずなのに　苦しかった

今　君に与えたいのは　懺悔でも祝福でもない
それでも君は見届けるべきだろう
君が捨て去ろうとも　確かに続くこの世界の果て
そこに立つ私が　君に哀しく映ろうとも


いつか君だけに話した
偽りのない憧れを
君が居たこの場所で
ここで、生きていく

今　君に伝えたいのは　感謝でも後悔でもない
離れたところで眺めていればいい
何にも縛られず　あるがまま走り続ける私を
君が捨て去ろうとも　確かに続くこの世界の果て
そこに立つ私が　君に哀しく映ろうとも

あの季節を生きた　私が私であるために



to “E”

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