翼よ


たとえ、翼折れて朽ち果てる時が来ても…


絶対の力だけが支配する
永遠なんか　存在しない世界
シュールすぎる時代（とき）の流れには
もう　うんざりしていた
リアルから逃げ出して　風の中見上げた
ヒコーキ雲の空に　何を思い描いていたの

届かない　幻影（まぼろし）も　実体（かたち）にしたかった
不可能も可能に変えたかった
何かができると　ただ信じていた

たとえ、翼折れて朽ち果てる時が来ても
もらった夢　想い出たち　失いたくないから
どうか　私の中で生き続けて　翼よ
愛していた　真実だけは　永遠のはずだから


せつなげな夕暮れが語りかけた
別れの言葉　二度と来ない旅立ち
今日でさえ失いそうなのに
明日なんか見えない
よりそう場所　分かり合える人を求めて
何度でも生まれ変われると　奇跡願い続けた

愛することも　信じることも　なぜ奪われてゆくの
それでも　人はなぜ
あきらめないの　戦い続けるの

いつか、翼折れて朽ち果てる時が来ても
未来だけを追い求めた証　残したいから
ずっと　私だけの宇宙　はばたけ翼よ
明日からは　それぞれの空　飛び立ってゆくの


やがて行きつく　天国が意味するのは
歓喜　それとも　絶望　……

遠い空の向こうに虹は見えただろうか
黄昏の中　雲の彼方　どこまでも飛んでゆけ
いつかあきらめの風が全てをさらっても
守ってゆく　記憶の中　一緒に生きていたい

たとえ、翼折れて朽ち果てる時が来ても
もらった夢　想い出たち　失いたくないから
どうか　私の中で生き続けて　翼よ
愛していた　真実だけは　永遠のはずだから



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